岡本行夫公式サイト

2017年7月12日

モスル解放

(2017年7月12日「ユアタイム」より)

 モスル解放と言っても、依然として一定の領土をISは活動領域としています。今回一つの区切りではありますが、ISとの戦いは今で7割ぐらいというところでしょうか。

 まだISはシリアに強く残っていますし、それからモスルの次にはタルアファルでの戦いが待っています。私もこのあたりはよく知っていますが、タルアファルはモスルに比べれば攻略しやすいところです。しかし、ISは市民を人質に取っているのですぐに陥落するとはいかないかもしれません。

 これからは、アメリカがどうするかでしょう。マクマスター安全保障担当大統領補佐官は外交政策の要ですが、彼はタルアファルのあたりにずっと駐留していた経験があり、大変よく知っていると思います。アメリカはイラク軍が自立して自らの力だけで守れるようになるまでもう少し訓練を続けないといけません。以前、アメリカ軍が撤退したら、イラクの治安情勢はすぐに悪くなってしまいました。今は5000人ぐらいの米軍がいます。そして、とにかくスンニとシーアの融和を図ることが必要です。