岡本行夫公式サイト

2017年5月29日

加計学園問題

(2017年5月29日「プライムニュース」より)

 霞が関では、政治力、つまり官邸なり大きな力で指示してもらわなければ動かない案件というのは、例えば、安保でも経済でも貿易交渉でもたくさんあるわけです。だからいま問題になっている文書が仮に本物だとしても、そんなに悪いことなのか。規制緩和というのは良いことです。日本で獣医師は本当にもう満杯なのか。動物の数と獣医師のバランスを数えてみましたが、日本は、家畜の牛や豚などは他の国に比べて少ないですが、ペットの数はほぼ同じです。そんなにギチギチに獣医師の数を縛っておくのが良いことなのかと思います。「規制緩和をしろ」ということ自体は、あの文書の真偽を別にしても、総理からあってもおかしくないと思います。

 問題は、それが加計学園には与えられたけども京都産業大学はこれまで全然相手にしてもらえなかったという点です。決定のプロセスで何があったのか、文科省は説明責任があると思います。役所はとにかくありとあらゆることを「知りません」と言う。森友学園問題もそうですが、財務省も答弁の仕方は「一切私たちは何も存じません」、「そんなのもの聞いたこともありません」と言って世論の批判が過ぎ去るのを待つ。昔はもう少しお役人は、「本当はこうだった」という説明をしていたと思います。これは政権が強いからどうだっていう問題ではなく、勇気のある人は今もいるのでしょうが、社会全体で、そういった人たちがなかなか表に出にくくなってきているのではないでしょうか。